スケールについて

2020年8月29日土曜日

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 バイオリンを練習していると、「スケール(音階)」という言葉を聞かないでしょうか?レッスン・指導者によっては、初心者の方でも「スケール練習」を始めているかもしれません。


 本ページは、その「スケール」をイメージできるようにしてみたいと思います。もうすでに理解している方、または詳しく厳密に知りたい方は、読み飛ばしてください。

メジャースケールは「全・全・半・全・全・全・半」

 バイオリンを始めたばかりだと、多くの方は開放弦から音階を練習すると思います。A弦の開放弦(指番号0)からであれば、イ長調ですね。
 ※青い矢印は赤い矢印より、指(音)の間隔が狭いことを表しています。


 しかしレッスンがだいぶ進んできたり、合奏をするようになると、ホ長調(ミから始まる長調)の曲に出会うことがあります。ホ長調はD及びA弦上で、以下のように押さえます。


 2と3の指の間隔が、イ長調のときと違いますね。これはどういうことでしょうか?

 結論から申し上げると、音階上の音は「全・全・半・全・全・全・半」の間隔で並んでいるためです。
 ※ここでいう音階は、長音階/メジャースケール
 ※全:全音、半:半音

ピアノの鍵盤でスケールを見る

 みなさんお馴染みの、ドから始まるハ長調(#や♭がついていない)を、ピアノの鍵盤で弾いてみましょう。


 さて、このとき叩いた鍵盤と、その隣の鍵盤に注目です。

 ドとレの間には黒鍵が挟まっています。つまり、ドからレに移るときは、半音が2つ挟まっていることになります。半音2つの間隔を、全音と言います。
 次にミとファの間を見てみましょう。黒鍵は挟まっていませんね。つまりミからファに移るときは、半音が1つだけ挟まっていることになります。

 ミから始まるホ長調の鍵盤は、以下の通りです。

 この間隔の並び「全・全・半・全・全・全・半」は、長調であれば、どの音から始まっても、変わりはありません。
「ぜんぜんはん ぜんぜんぜんはん」と、覚えておいてください。

バイオリンでもう一度

 バイオリンの話に戻ります。

 ミから始まるホ長調では、1つ目(D線上の1指)から2つ目(D線上の2指)の間は、広いです。これは全音の間隔です。
 3つ目(D線上の3指)と4つ目(A線の開放弦)の間は、狭いです。これは半音の間隔です。


 バイオリンの指も、音階が始まる指から「全・全・半・全・全・全・半」の間隔で並んでいることに、お気づきでしょうか?これが、最初にお話しした「イ長調とホ長調の2と3指の間隔の違い」につながっているのです。

 いかがでしょうか?スケールのイメージをつかむことはできたでしょうか?

さらにスケールを理解するために

 以下のように開始する指を変えて、G,D,A,Eの各弦で音階練習すると、良いと思います。
  • 開放弦から開始
  • 1の指から開始
  • 2の指から開始
  • 3の指から開始

 スケール練習の教本は、数多く販売されています。またポピュラー・ロック系の楽器(エレキギターやベースなど)の教本でも、スケールの仕組みをわかりやすく説明している場合があります。参考にしてみると、良いでしょう。

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